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2011年2月19日 (土)

【もおすけ日記】冬山登山講習・4 弱層テストの仕方

そんなわけでワタクシが、おさるから人間に戻ったオンナ・もおすけです。

皆様こんばんにゃ。

そう。

昨日は久しぶりに広々とお布団に入り、ニンゲンに戻ってお部屋で寝たのでした。

『あーーー、もおすけ、ぬくぬくのコタツから出られなかったんでしょー。』って?

のんのん。

“勇気ある撤退”ですわ。

実は昨日の夜は、2月の志賀高原では珍しい雨の夜でした。

そのせいで、真夜中に不気味な“ズドドドドーーッ”と言う音が。

そう、屋根の雪が落ちる音でした。

もおすけの別邸(雪洞)は、屋根の雪は落ちない場所にありますが、

雪がずれて落ちたりでもしたら、大変です。

だって、このツララですもの。

110122_2                                     ずどーん。

110122_4                                  ずどどどどーん。

ね?

こんなのが、雪胴の上に落ちて刺さったら。

引田天功さんでもない限り、無理ですわ。

って、事で昨夜は撤退。

お部屋の中で寝たのでした。

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2011年 2月12日 (土) 晴れのち雪

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雪層・プロッブでの探索方法を学んだ後は。

いよいよ弱層テストです。

これには色々な検査方法があるようですが。

まず、雪柱を切り出していきます。大きさは、スコップの大きさ程度。

110215_15                      スノーソーがあれば、楽に切り出せます。

そして、雪柱の両側の雪も切り落とし、上からスコップで軽く叩いていきます。

まずはスコップの上に手を置いて、手のひらの力だけで五回叩く。

次は、肘からの力で五回叩いて。

その次には肩から腕を振り落とす感じで、五回。

と言うように、徐々に力を強めて雪柱を叩いていくと。

弱層の面が、ズルッと押し出されました。

110215_16_2

見事なまでに綺麗な面で剥がれた雪。これには私もびっくりでした。

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先:『ここが弱層だとわかっても、だからと言って すぐここから雪崩る訳じゃない。

   どんな弱さで雪崩るか、それは天気や気温、傾斜など様々な状況で変化するから

   一概にこれが正解、と言う答えはない。ただひたすら冬山の“経験を積む”のみだ。』

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と、先生は仰いました。

スコップを叩く強さ加減も、毎回同じでなくてはいけない。

雪柱の大きさも、毎回違っていては比較にならない。

出来る限り時間が許せば、習慣付けておくと一定の大きさ・強さになるのかな、と思いました。

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写真はありませんが、もう一つの弱層テストの仕方を記しておきます。

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・大きさは両手で輪を作ったものより、少し小さな雪の円柱を掘り出します。

 私は両手で作った輪を、雪の上に乗せて印をつけ、それを掘り出しました。

・雪円柱の高さは、1mくらい。もちろんそれより下に弱層がある場合もあるので

 深く掘れれば掘れるほどいいと思います。この時掘ったのは1m弱でした。

・掘り出した雪円柱を両腕で抱え込み、雪の上面から腕の幅だけの雪を手前(体側)に

 引き寄せる感じで力を入れます。

・何も動かなければ、腕の幅一つ分下げた所で腕を組んで、最初と同じ力で引き寄せます。

この要領で、腕の幅分づつ下に降ろして一定の力で引き寄せていくと

弱層部分で、ボコッと動きます。

弱層に当たった途端、あっさりと雪の柱は動き、剥がれました。

皆、それぞれの場所でこのテストを行いましたが、同じ場所で皆剥がれていました。

これは比較的簡単に行えると思いますので、是非皆さんも一度お試し下さい。

これを知っていると『嗚呼、ここから雪崩れるのかぁ。』と、すごく雪崩れの仕組みというか

遠くTVの中の出来事ではなく、雪崩が身近なものに感じられると思います。

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そういえば。

先日の冬山登山講習・3で載せた、不思議な朝日。

友人で、私にとっては“フクロウ先生”の様な存在の さとチャンのコメントで知ったのですが、

あれは『サンピラー(太陽柱)』と言うそうです。

ダイヤモンドダストが起きている時に現れる、かなり珍しい現象の様で。

チーム8班のメンバーはじめ、皆様ご存知でしたか?

あの時は、『わぁ、すごい!きれ~い』と、感動したものの、

辺りがダイヤモンドダストだったか全く覚えていないし、ゆっくりと見入っている時間もなかった。

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願わくば。

もう一度、じっくりとサンピラーが見てみたい。

なぁんて、贅沢なリクエストなんでしょうね。

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そして今。

志賀高原には、夜空に粉雪が舞っています。

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静かな静かな  粉雪の夜。

明日もいいことあります様に。

そんな事を、舞い散る雪を見ながら祈ってしまう。

皆さんも よい夢を。

おやすみなさい。

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.山登り」カテゴリの記事

コメント

■紗央ちゃんへ

たちの悪いいたづらをする、お兄ちゃんに伝言しといたよ~。
メールが欲しいそうだから、紗央ちゃんのメルアド、ここのコメント書く時のメルアド欄に
書き込んでくださいませ。

雪洞はメンテが大変。
もうそろそろ卒業かも・・・。

こんばんは(*´ェ`*) 
坂本さんがホースで穴開けるだけでよかったです笑``
氷柱刺さらなくてよかったです><。。。
今日の東京は昨日と違い寒い一日でした>< 
わたくしは今日カテーテルをして大変でした!

■ヨネチへ

ハイ、志賀高原名物・大ツララでございます。
そう、残念なことにだんだん暖かくなってくるのよね~。
もっとスキーがしたいです。

■さぶちゃんへ

うん、これが一番難しいような気がする。
雪崩れの予測。
一番怖くもあるからね。
でも、冬山、行きたいよねー。

勉強になります〜

冬山をやるにあたって雪崩は永遠のテーマのような気がします

経験ですね(∪o∪)。。。
あと常に謙虚に・・・

つららにびっくり・・・
姉さん、本当に突き刺さらなくて良かったです
気温がどんどん上がってきているので、これからは危ないですね
山でも気をつけてくださいね!
神戸に帰って来て、色々お話しましょうね~

この記事へのコメントは終了しました。

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