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2012年3月

2012年3月29日 (木)

【もおすけ日記】五竜で避難沙汰

神様は
   何を思って
       書かせるか。

皆様おひさ、もおすけでございます。

皆様お察しの通り、遊ぶのに忙しくってブログ更新さぼりまくり。

も:『あーー、もうこのまま辞めちゃおっかなー。』

と、いつものように(かなり本気で)思っていたら。
今日はお店に来たお客様に、

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『ブログ、見つけちゃいましたよ~。』

と。
何でもそのお客様は、山小屋バイトを検索していたら、このブログにたどり着いたとか。
そしてつい先日には、友人の慎から、

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慎:『オレより会社の後輩の方が、マメにブログチェックしてるぞ。』

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と、これまた嬉しいご報告が。
こんな事言われちゃあ、またまた辞められなくなるじゃあないですか。

神様は、どうしても私にブログを書かせたいらしい。

書き続けたその先に、何があるのか。
             
未知の世界に乞うご期待、である(いつも自分のじんせに大きく期待)。

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2012年 2月21日(曇り)

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朝食を取って、のんびり珈琲タイム。

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り:『すごいなぁ、道にあんなに雪が積もってる。』

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甥っ子・リクにとっては、周囲に雪が積もってるだけで限りなく新鮮な景色なのだ。
初めての雪国の風景。
私も初めて来た時には、この景色を見ているだけで幸福だったなぁ。
素直に感動しているリクを見て、こっちも嬉しくなってしまう。

そして、今日もいざゲレンデへ。

昨日は、14時過ぎにはゴンドラ上のリフトが止まってしまったので
今日は早めに、上に行こうということで二本滑ってゴンドラで上へ。

上はやっぱり雪質が違う。
そしてボーダーも少ないので、滑りやすい。

120322_                            よぉ~し、今日も滑るぞ。


と、喜んでその上のリフトに乗ると。
途端に風が強くなってきて、徐行運転。
二~三本滑ったら、レストハウスでお昼にして下に降りよう、などと思ったのだが。

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リフトを降りた時には、もう既に強風だった。

も:『リク、早めに降りよう。』

と言うも、まともに滑れないほどの強風。
そして、二割も滑っていないかと言った所で、風は既に猛烈な爆風に変わっていた。

ゲレンデの滑走面を、地吹雪のカーテンが如く恐ろしい白煙を一面に立てて
風が向かってくる。

待機姿勢で身構えていても、スキー板なので滑り落ちていく。
当然、声など聞こえるはずもなく、リクが見えるところまで戻ると彼は座り込んでいた。

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も:『急いで降りよう、もっと強くなるから。』

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そうは言っても、初心者の彼にこの爆風の中を滑り降りる勇気と技術はない。
転んだブーツと手袋の中に雪が入って、寒いらしく声にならない声を上げていた。

爆風の中、手袋を交換して、私がストックを引っ張って二人で滑り降りる。
右手にリフトがずっと見えているとはいえ、風の恐怖ったらない。
リフト小屋が近くなると、リクに言い聞かせ先に下りて大声を掛け人を呼ぶ。

でも、誰もいない。
この強風で、スタッフも先に下りたのか?

仕方なく、板を外して再び駆け上る。
座りながら降りているリクを引っ張るようにして、斜面を降りる。
肩を貸して、リフト小屋に入る。
ブーツを脱がせ、体に付いた雪を落とし、とにかくタオルで拭く。
先日自分がなってしまった凍傷になったら、後が大変だ。

私たちが降りているゲレンデの端に、もう二人組が同じく苦戦していたので

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も:『降りるの手伝いに行ってくるから、ここで待ってて。』

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と言い残し、再び爆風の中の外に出る。

でも、その二人組の姿はもうなかった。
さっきまで、あそこに座り込んでいたのに。
コースアウトした?

辺りを見回すと、反対側のリフトの近くに人を発見!
大声を出して、両手を振る。
近寄ってくる気配がないので、強風に耐えながら歩く。

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も:『この強風で降りられないので、あっちのリフト小屋に避難します。もう一人いるんです!』

ス:『中に入っていて下さい!内線を、こっちから掛けますから!』

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ゲレンデのスタッフのお兄さんと最小限の言葉を交わし、小屋に戻る。

するとすぐ内線が。
先ほどの二人の事を告げると、お兄さんも姿を見て外に出たのだが、下に降りていったのだという。
この強風なのに、心配。

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ス:『今、この急な爆風でリフト上に取り残された人の救助を優先しているので、そこで待機しててください。』

乗車を止める前に、あまりに早く強風が襲ってきたので人が取り残されてしまったらしい。
この風は、去年のGWで常念岳に向かった時に突風で私が吹っ飛ばされた時と同じ位だな、と思っていると
暫くしてお兄さんがやって来てくれた。

ストーブをつけてくれて、インスタント珈琲をご馳走してくれた。

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ス:『今、この風で風速40mを越えてるよ。』

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小屋の中の風速計を見ると、針は時折風速45mを振り切っていた。

なんて風なんだ。
そして、なんて早く天候が変わるのだろう。
この風の中で登山だったら、もっと心細くて下手したら事故に繋がっていただろう。
避難できる場所が遠かったら、かなり危険だろうな、等と思いながら外を見ていた。
初めてのスキーで、ここまでの強風&悪天候を一気に目の当たりにしてしまった甥っ子は
相当な恐怖心だったことだろう。

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小屋で待つこと三時間。

強風は一向に緩む気配がないが、それでも少しづつ爆風と爆風の間隔が伸びている。
そこを突いて、雪上車が一気に上がってきた。

ス:『この風なので、雪上車が救助に来ます。それに乗ってまずはゴンドラ駅に行ってもらいます。』

ゴンドラ駅のレストハウスには、同じ様に避難&足止めをくらった人達が40人ほどいると言う。
そこから強風の隙間をついて、雪上車で下まで順番にピストンで搬送して降ろしていくと言うのだ。

ようやく降りれると聞いて、喜ぶ私。

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も:『りくりく~、大変な思いしたけどさ、雪上車なんてそう滅多に乗れるもんじゃないよ♪』

り:『そうやけど。これ、初めてスキーする人が経験するレベルじゃないって。』

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ええ、全くその通り。
ごめんよ、りく。

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も:『そうだけどさー、でもこれで今後 大概の山登りで大変な目に遭っても“あの時に比べたら!”って思えるじゃん。』

り:『そうかも知れんけど。それはずっと先に思うことであって、今はとてもそぅ思えへんわ。』

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私の甥っ子なのに、言うことがいちいち最もである。
あ、私の甥っ子と言うよりも、あの魔王の姉の子だった。忘れてた。

強風の灰色の景色の中、雪上車が物々しい音を立ててやってくる。

120322_1                     ぐおーー、ぐがーーーッと雪上車登場。


ナウシカの戦車みたいだ、と思った。

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ス:『雪上車に乗れるなんて、かなり貴重な経験だよ。』

明るく言うスタッフのおじさんの陽気さで、登山の緊急事態の危険度とは違うことを感じる。

なので素直に陽気に喜ぶワタシ。

とリクとで、雪上車に乗せて頂く。

120322_2                      ヘリ上山・へリ下山に続き、今度は雪上車。

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相変らずの爆風の中でも、さすがは雪上車、グオングオンと鈍い音を立てて急斜面を登っていく。

ス:『すごいね、どっかの煙突が飛んできてるよ。』

おじさんに言われて雪面を見ると、この五竜のケルンに近い標高に、何処から飛んできたのか
金属の煙突が転がっていた。

ス:『ほら、リフトの椅子があんな事に。』

指差す方を見ると、ペアリフトの椅子がロープの上にひっくり返って乗っかっていた。
これでどこかに人が乗っていたら、大惨事だとおじさんも言っていた。

ス:『バクダンだね。』

昨日、気象衛星図と天気図を見たのだが、ここまでの爆風になるとは予想できなかった。
でも、急激に低気圧が発達してバクダン(低気圧)になったようだ。
もちろんゲレンデのスタッフさんも、ここまで急速に変化するとは思ってなかったようで
リフトを止めるのが遅れ、取り残された人もいたのだ。
きっと、ここ五竜に限らないだろう。

ゴンドラ駅に着いたら沢山の人がいて、レスキュースタッフさんも集まっていた。
人がいて、明るい店内。
それだけで安堵した。

お昼ご飯を取っていなかった私達。
何か食べようとしたら、待機していた人達に既におにぎりとスープが配給されていたらしく
私達も最後に残っていたおにぎりを頂くことにした。

120322_3                            午後2時半。ようやくお昼ご飯にありつける。

最初は、全員順番で47ゲレンデに雪上車で搬送と言う話でしたが、
少し風も収まりつつあると言うことで、最徐行運転でゴンドラを動かすという。
直で車を置いている とおみゲレンデに降りれると喜ぶ私と、

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り:『でもそれって、危険な状況やろ?』

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と、不安がるリク。
恐怖体験をさせてしまった名残なのか、用心深い性格なのか。

山をやるようになってから、無事に解決すれば“全てヨシ!”と、すぐに切り替えられるようになった
ご陽気なワタシと、何パーセントかでも同じ血が通っているとは思い難い。

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も:『まあまあ。雪上車&最徐行ゴンドラ両方に乗れるのは私達だけなんだからラッキーと思わなくちゃ♪』

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と、心底笑顔で言っても、彼は共感してくれませんでした(ちぇっ)。

ゴンドラ山頂駅の前には、戦車のような雪上車が4台も集まり
物々しい光景の中、搬送とゴンドラ運転再開が始まり。
ようやく下のゲレンデに着いたら、時刻は既に16時前でした。

一番下のファミリーゲレンデも、強風でリフトは全て停止していたようで
ここのゲレンデにも落ち葉や枝などが散乱していて、朝とは全く別風景になっていました。

もっと滑りたかったなー。
と、残念がるリク。

120322_4                             上に比べたら、とすっかり上達。


来シーズンは、思う存分滑ろうぞ!

120322_5                             待ってろよ信州(来年また来るぞ)。

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リフトが止まる最後まで滑り、温泉に入ってお蕎麦を食べて。

白馬からの帰り、国道沿いの電線を修理する風景を見て山頂だけでなく
下界もひどかったのだと実感。

五竜ゲレンデのスタッフの皆様、本当に御世話になりました。

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帰宅後は、二日間の運動&心労でリクもバタンQ。
でも翌日の最終日、私達はまだ遊ぶのです。

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2012年3月21日 (水)

【もおすけ日記】五竜の夜

友人よねちからメールが。

よ:『姉さん、無事ですか?』

ごめんごめん。
無事無事です。             

皆様おひさ。もおすけでございます。

サボタージュしている間に何をしていたかと言うと。

昨日から甥っ子が初の一人旅で、はるばる京都から松本へ。
小さな頃からスキーをしていたがっていたので、宿やレンタルの手配に終われ。
忙しい夜を過ごしておりました。

で、彼はスキーの小道具なんかを買って、今日は五竜で初スキー。

り:『オレ、結構滑れるようになったで。』

と、粋がるもんだから撮った動画を本人に見せたら、

り:『え???こんなに遅いのがオレ?嘘やわ。』

も:『嘘ちゃうよー。紛れもなく君だよ。』

と自分の滑走シーンにショックを受けていましたが。
そうそう、誰もが通る道よ。
只今彼は爆睡中。
私は久々のテレビに夢中~(うち、テレビないから)♪

そんなわけで、久しぶりにゆっくりとした夜でございます。

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それにしても。
今日は最高のお天気で、白馬岳・妙高まではっきりと見えました。
あー、近々登りに行けたらいいなー。

そんなこと思う、テレビっ子の夜でした(BGMは甥っ子の寝息)。

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2012年3月13日 (火)

【もおすけ日記】ソロでテン泊・八ケ岳2

先日のオフィスでのランチ。

パクパクパクと食べていたら、フクちゃんが事務所(昼食場所)に入ってきて爆笑。

フ:『それがお弁当箱ですか!?いいなぁすごいなぁ。』

そうですよ。
何か問題でも?

120228_9                       蓋つきで、レンジでチンできる秀逸弁当箱。

もおすけです、皆様おぱようございます。

前回の、八ケ岳登山の帰りに買った釜飯。

子供の頃は、この器でおままごとをするのが大好きでしたが
今はちゃんと使います。
大体、お米が一合入ります。
でも、正直もおすけにはちょっと足りず、夕方頃にはお腹が空いてしまいます。
1.5合用の大盛り釜飯が、欲しいこの頃です(もおすけと体育会系男子が飛びつくでしょう)。
             
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2012年 2月28日 星空の夜

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夕食も前回のお気に入り・トマトチーズリゾットを。

■材料

・平たいおにぎり(具なし)x2
・フリーズドライのトマトスープの素
・人参・白菜・豚バラは炒めてジップロックに
・とろけるチーズ
・塩&こしょう

今回はトマトの酸性料理だから、アルミではなくチタンクッカーで。
ところがこれが、たいそう熱伝導率が悪い。
ちっとも煮えないのだ。
雪山になってから、火の通りの悪さを感じてずっとアルミ鍋でいたものだから
チタンに替えて、その違いを改めて痛感。
アルミでコーティングしてて軽い(←ここポイント)クッカーないかなー。

忍耐の二文字を体感学習しながら、夕食が完成しました。

120228_8                         とろけるチーズがウマーーー。

ちなみに今回は、もの凄く暖かかったです。
歯ブラシもコンタクト水も、化粧品も凍りませんでした。

夜は早めに寝ることにして。
明日に期待しましょう。

トイレに行く時、空を見上げたら 星が綺麗で月が綺麗で
月明かりで歩けるほどの明るさでした。

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2012年 2月 29日

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夜中にテントを叩くパラパラという音がする。
やっぱり暖かいから雨か。
先日も赤岳鉱泉でも雨が降ったらしい。

もう一度寝てしばらくすると、今度は風が。
体調不良を言い訳に、ちょっとだけ横着してそこらの枯れ木(かなり弱げ)でペグダウンした箇所もある。
人&荷物が入っていれば、吹き飛ばされることはない程度の風だが
やっぱりフライヤーを叩く音で寝付けない。

明け方。

まだ暗い。

寝ぼけたまま、テントの換気口から手を差し出す。

雨か。
雨ならピークハントは無しだな。
雨で山頂なんて、濡れるわ上は雪だし寒いわで、楽しい事なんて何もない。
ゆっくりと二度寝して、雪が止んだら今日は降りよう。
そう思ってシュラフに潜り込んだ。

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AM7時過ぎ。

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ようやく起きて、換気口から外の景色を覗いてびっくりした。

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大雪。

昨日、パラパラとテントを叩いていたのも、手のひらに乗ったのも雪だったのだ。
そして今も降っている。

あーあー。

なんて思いながら、朝食を用意し始めると。

危険なことに気が付いた。

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トレースがなくなる!

そう、昨日私が登ってからこの行者小屋でのテン泊者はいない。
この天気・この時間だから、南沢へ下っている人もいないであろう。
そこにこのドカ雪が積もって、トレースが消えたら。
コンパスと地図はあるけど不安。

赤岳鉱泉からここへのトレースも、降雪で消えつつある。
さすがにこの天気じゃ、赤岳目指す人もいないのだろう。

いつもは『ここから行者はすぐ♪』と、視界が良いのをいい事に
周りの景色なんて、大して記憶させようともしていなかった(ああ反省)。

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遠回りでも、赤岳鉱泉へ(そこからならトレースもあるだろう)。

トレースが消える前に、赤岳鉱泉へ。

またしても、“のんびり二度寝”を大きく反省しながら、急いで朝食の準備。

内心、かなり焦りました。
テント場には連泊する山岳部さんしかいないから、下山者は私だけ。
荷物をまとめ、テント撤収。
今日は寒くないから、一時間ちょっとで片づけ完了。
最後にトイレに行くと、辛うじて南沢へのトレースが残っているのが見えた。

ここで冷静に判断。

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・行きたいのは南沢(近くて早い)。
・樹林帯に入れば、降雪は減るからトレースが消えていないかも。
・裏銀座だって歩いた事ない雪渓の上を、コンパス一つで歩ききったんだからここも大丈夫。
・樹林帯だから、木にテープも付いているはずだし(後半は具合悪くて見てもなかったけど)

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冷静になれば、現状が見えてきます。
そうすると、『うん、なんとか行けそう。』と思えました。

予定変更。

南沢を下ります。

それにしても、毎回課題をくれるものよねー。
山の神様は体育会系なのねー、などと思いながら淡いトレースに足を踏み入れます。

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ふかふかの深雪は、トレースの深い段差までは飲み込まず、
辛うじて人が通った形跡を残してくれていました。

やはり今日は誰も通っていないようで、昨日の足跡がふんわりと。
よくみると、黄色いテープも木々に巻きつけてあります。
『屋久島よりは、よっぽど親切。』これなら何とか行けそうです。

いやーーー。

山頂は登らず、行者小屋テン泊だけでの下山となってしまいましたが、
ある意味 貴重な経験だなぁ。

今日は誰も歩いていない雪道を歩く。
誰とも すれ違わない八ケ岳。

安心しながら歩いていくと。
途中で、ロープを張った先に“ふんわりとした”足跡が続いている。
バリエーションルートだ。

おそらくアイスクライミング目的か、バリエーションルートでの登攀か。
私はそっちへは行かないから、と登山道の方を見ると。

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トレースは全くありませんでした。

おお。

靴跡の全くない道。
再び若干焦る(というか不安)。

でもよぉーく見ると、登山者が歩いた所は雪が少しだけ低くなっている。
これを見間違わなければ、大丈夫。
コンパスも合っているし(でも沢に迷い込めば、一気に戻りにくい雪山だけど)。

辺りを見回しつつ、印や見かけた岩などを探しつつ、
安心材料を見つけながら、落ち着いて歩く。

ええ。

普通の人なら、きちんと歩けば大丈夫だと思います。

でも、私は不安なんですよー。

あー、今日は寄り道しないで帰ろうっと。
あ、でも車のチェーンはすぐに買おうっと。

などと考えながら、無事に赤岳山荘まで戻ってきました。

そこからは、のんびり降りて車で着替えて、チェーンを買って我が家へ。
それにしても、何で昨日は具合悪くなったかなー。

それが今回の一番の謎ですが。

濡れたテントを乾かして洗濯して、カフェ・オレ飲んで。
ピークは踏めなかったけれど、いい勉強になった二日間でした。

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2012年3月11日 (日)

【もおすけ日記】ソロでテン泊八ケ岳・再び・1

いやもうそんな。
お恥ずかしいです、もおすけです。
皆様おはようございます。

先日も、このブログを読んで下さっている方が、お店に来てくださったそうで。

お恥ずかしい。
全くもってお恥ずかしい。

仕事している時は、大抵荷物(ダンボール)を必死になって運んでいて
頭モジャっていたり、真剣な顔して値札付けしてたり。
はたまたスタッフとしょうもない話して、バカ笑いしていたり(私語厳禁です)。

いやー、お山で会うより恥ずかしい。

でも、お声をかけて頂かず、こっそりと帰ってしまわれる方がもっと恥ずかしいので
是非とも『あ、もしやもおすけですか?』と、声をかけてくださいませ。
皆様お待ちしております。

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2012年 2月27日 

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前日、仕事が終わると再び車を飛ばす。
行く先は八ヶ岳。

そう、前回で気を良くした私は、再び八ヶ岳へ一人で登ろうというのだ。

しかも今回は、前回の反省を元に改良しての再挑戦。
道も覚えてきたし、不安も軽減。
前回よりも心軽く、今回は赤岳or阿弥陀岳を目指そうと思っています。

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今回は大きな道迷いもなく、かわいい鹿の真っ白なお尻も拝見できて
美濃戸口の八ケ岳山荘に車を停める。
ここから先は、四駆でスタットレスでもチェーンがないと厳しいと言う。

あー、チェーン買っとけばよかった。
とか思いながら、諦めて今回はここから歩くことにしました。

夕飯を食べて、地図を見て。
前回よりも寒くない今夜は、ぐっすり寝れそう。

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2012年 2月28日 快晴

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寝坊は厳禁、と前回反省したものの。
今回も若干寝坊。

眠いと、登る気にならないのよねー(反省の気配ナシ)。

深夜バスで眠れなくって朝着いて、大雪渓とか登るのってしんどいだろうなぁ、と
今更ながら思ってしまう。
やっぱり私は移住して正解だわ。
睡眠不足だと、あるいてて眠くなってしまうもん。

遅くなった分、美濃戸まで車で上がれないかと検討するも
やっぱり辞めておいた方がいいとのこと(八ケ岳山荘のスタッフさん)。
仕方ない、歩きましょう。

50分弱で、美濃戸山荘に着く。
そのまま南沢から、目指すは行者小屋。

前回の失敗を元に今回は、

・プラティパスの水はいっぱいに(凍らぬように)
・ご飯は平たく丸めて持参
・食料の軽量化 (前回は多すぎた)
・荷物の軽量化
・割り箸ペグは事前に作っておく
・野菜の下ごしらえ(カット&加熱)

などなど。
ヨシ、今回はもおすけ完璧!

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と思いきや。

沢を登り始めると。

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・・・気持悪い。

なんか、気持悪い。

荷物は明らかに軽いし、高山病でもない。
でも、何故かお腹の辺りにむかつきを感じる。
下を向くと気持悪い。

前回はコースタイムより早く着いた行者小屋が、遠い遠い。

登り始めてすぐからこんな調子だったので、『引き返して帰ろうかな。』と思った。

でも、今回はかなりきちんと時事前準備をしてきたので、どうしても実践したい。
何より最高のお天気だ。

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も:『ああこれなら、しらびそ小屋目的の山行コースにすればよかったな。』

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と何度も思った。

気軽に行ける標高のしらびそ小屋、なんとなくここは寒い季節に行きたいと思っている。

ならば、行者に着いたら『カフェ・もおすけ』だ。

テントの中でシュラフにくるまって、寝転んで本読みながら
温かいカフェ・オレ飲もう。
おやつだって食べちゃうもんね。
今日は、ピークハントはナシナシ!

テントで横になって休むことをずっと想像しながら
緩やかな坂道を、途中荷物を降ろしてしゃがみ込んでの休息を取りながら
1時間もオーバーして、行者小屋に到着。

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天気は本当に最高。
体調は最悪。

120228_

赤岳・中岳・阿弥陀岳。

120228_1


まあでも着いてしまえば、あとは休むだけ。
ゆっくりテントを建てて、荷物を片付けて待望の休息タイム。

紅茶パン。この香りは、かなり癒されました。

120228_4                       待てない私は一口食べてからでないと撮影できません。

続けて自家製バナナチョコケーキを。

120228_6                              これは行動食にお薦めです。

本当に気持悪かったのか?と思うような画像ばかりですが、
ええ本当に気持悪かったんですよ。
でも、胃袋と言うよりココロが食べたかったんです(癒しを食欲で満たす)。

前回に引き続き、今回はこの本を。

120228_5                           佐藤さとるさんの『小鬼がくるとき』。

この中の『秘密のかたつむり号』が大好きでした。
今日は、懐かしく読みながらお昼寝しよう。

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この日は、立教大(山岳部?)のテントと、私のみ。
静かなテント場で満点の青空、今日登れなかったことを少し残念に思いながらも
明日登ればいいや、とゆっくりと眠りに落ちたのでした。

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2012年3月10日 (土)

【もおすけ日記】竜島温泉でアイスクライミング

やるじゃん!信州。
もおすけです、皆様おぱようございます。

何のことかと申しますと。
昨日の午後、雨から雪に変わった天気。
日に日に暖かくなっていたので、このまま春になるかと思いきやこの天気。

120224_7                         またまたすっかり冬景色。

やってくれるねぇ。

春が近づいたら嬉しくて、

雪が降ったらそれはそれで嬉しい。

結局なんでも嬉しいもおすけでございます。

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2012年 2月24日

 

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八ヶ岳から三日経ち、仕事が終わる頃に先輩フクちゃんからお声が。

フ:『明日、朝練やりますよ。』

も:『ホイ来た!行きますよ!』

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ええ。

いつもの出勤前の朝練です。
明日は、上高地手前・新島々の近くの竜島温泉の凍った滝でアイスクライミング。
明日は遅めのAM6時集合です。

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2012年 2月24日

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う。.

っかりさんな私は、集合場所を間違えて行き過ぎてしまい、風穴の里まで走ってしまう。
違った違った。

急いで戻ってフクちゃん、Mさんと合流。
でも、着いた途端にフクちゃん。

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フ:『問題発生です。場所を知ってるイリィが欠席です。』

も:『ぉおっ!?それは困った。でも、なんとか行けるでしょー。』

フ:『ま、とりあえず行ってみますか。』

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山をやってる人は、ハプニングに強いです。
基本『まぁ何とかなるだろう。』と思っていますから。
全員で出発。

結果、『おそらくここだろう。』という場所に到着できて、クライミング開始です。

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ここは滝の上からまず懸垂下降で降りて、それからクライミングを始めるところです。

ロープの準備をする二人。偶然にも二人共赤でどっちがどっちかわからないぞ。

120225_                                 少しづつ空が明るくなって来ました。


先頭はフクちゃん。

続いて私が。
懸垂下降しているもおすけ初ショット。

120224_2

なんか『オンナノコ降り』だなぁ。

もうちょっとかっこいいのがいいなぁ。
(いや、登っている時もロボチックでかっこ良くはないけどさ。)

Mさんも華麗に降りてきます。

120224_1


さ。

いよいよ待望のクライミング。

まずはMさんがサクッと登り。
続いてフクちゃん。

フクちゃんはいつも軽快にサクサクと登って行きます。

そして私の番。             

両手にアックスを握り締め、真剣に確認をする私。
えーーとロープ通したし、ハーネス閉めたし・・・。

120224_5_3                                確認に必死で無防備なおさる。

で、登り始める。

120224_6                                  凍りは結構薄めでした。

よーし、次の一手は…と。

でも、なんだか今日は体がめっちゃ重い。
登りにくーい。
結局、途中でリタイヤ。
降ろしてもらう。

も:『今日はダメだなぁ。』

なぁんって思っていたのだが、やはり神様は簡単には許してくれない。

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フ:『帰るには登らないとね。』

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そうだった。

車は上にあるんだった。
何としてでも登り切らないと、帰れない(仕事にいけない)。

も:『おわっ!それは頑張らないと!』

タイムアウトでMさんは一番手で登って仕事に。
フクちゃんに先に上がってもらい、上から私をビレイをすることに。
つまり、フクちゃんを私が下からビレイする事になる。
なんと、もおすけ初ビレイ。

手順などを教わって、さあ実践。

フクちゃん、もおすけにお任せあれ。

120224_3_2                       もおすけ初のビレイで登るフクちゃん。

大船に乗ったつもりで、もおすけにどーんと命をお預けくだされ。

120224_4                               いやむしろそれが一番心配。


と、初心者のくせにビレイしながらこんな写真を撮っていたので
フクちゃんに『テンションかけて(ロープを張って)。』と叫ばれてしまいました。

ごめんよフクちゃん。

そしてまた私の番。
今度はギブアップするわけには行きません。何としても登らねば。

     
               
結局、何度も落ちて、『あーーもーーやだーーー。』と思いながらも
なんとか上に到着。

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フ:『いやぁ、登りきれなかったら、どうやって帰ろうかとずっと考えてたよ。』

と、何度も重い思いをさせながら、フクちゃんにはご迷惑とご心配をおかけしました。

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急いでお店に行って掃除して仕事に入る。

皆に『今朝はどうだった?』と聞かれると。

登っている時は、散々『もぅやだーー!』とか思うくせに、

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も:『今日は何度も落ちたけど、やっぱり楽しかったです。最高!』

と、答えてしまう。

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春が来る前にもう一回くらいは行きたいなぁ、アイスクライミング。

そんな風に思う雪の日の休日でした。

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 120310_                            今日は一日部屋でまったり。朝食ものんびり。

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2012年3月 6日 (火)

【もおすけ日記】テン泊八ヶ岳山行裏ワザ編2

朝起きて、カーテンの隙間から今日の空(天気)をまずチェック。

も:『今日は曇りかなー。』

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おわっ!

薄暗さで予測しながら開けると、なんと一面雪景色でした。

暖かくなってきたけど、三寒四温。

まだまだ寒気も負けてないぞと主張しているようで。
その後、雨に変わって雪はすっかり溶けましたが、まだまだ信州の春は油断できません。
皆様おぱようございます、おさるのもおすけです。

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先日のソロでの八ヶ岳山行。

いつもは優しい天候状況などをいいことに、横着することも多かったのですが、
今回は出来るだけ手を抜かずにやってみました。

幸いなことに(!?)極寒の寒さの中のテント泊でしたので、否が応にも
防寒対策をせずにはいられない状態でした。

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■気が付いた点

・手袋をしたままでの動作のしにくさ。

私はノースフェイス(TNF)のケルビンと言う厚手の縦走用手袋をしていますが、
それでも寒さで指先はかじかむ。
厚手&かじかんだ指での作業は、本当にしにくいものがありました。
いつもはここでグローブを外すのですが、今回はNG。
どんなに頑張ってもダメな時だけグローブを外し、インナーグローブで作業しましたが
それでも動かしにくかったです。

特に前記しましたが、ジップロックを開ける、ジャケットのポケットファスナーを開ける、
テントの張り綱をひっぱる、靴紐を結ぶ。
これらは最高にしにくかった。

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・テント内での体を“緩める”大切さ。

テント内でのリラックス用の衣類は荷物になると持っていかなかったのですが、
寒くて血流が悪くなる・血液の流れをよくするためにも、締め付けるきつめの衣類→緩めの衣類に
替える事の大切さ(有難さ)を実感。
厚手のウールグローブ、登山用靴下、サポートタイツ。
これらを全て外し、ゆったりとしたものに替えるだけでリラックスはもちろん温かさも
増しました。そして結果、疲れも軽減します。

これからは、緩めの靴下&緩めのインナーグローブは持っていくことにします。

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・小さな作業の無駄を省く。

寒いとそれだけで疲れます(ほんとに)。
なので、行動中はもちろんテント内の作業も出来るだけ減らしたい。
と言うことで、荷物の小分けは最小限に。

・調理道具&用品で一パック。  
・化粧品&小物全て(カイロ、ティッシュ、ハンカチ、ヘッドライト、替えの靴下&手袋など)は一つのスタッフサックに。

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・カイロで温かく。

寒くて寝にくそうだな、という時はすぐにカイロを貼る。
足先に、大きめは肩甲骨の真ん中に(ここが体を温めるツボらしい)。
カイロを貼る=自熱以外の熱があるだけで、温かさは格段に違います。
行動中も寒い時は、手のひらに足先用カイロを入れておくと便利です。

街中は、暖かく春間近と言った所ですが、山の上はまだまだ冬の気温です。
皆様も使える小ワザ(!?)は是非試してみてください。

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そして今回も帰ったら早速、改善した裏ワザを。

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テントの換気口の紐は、締めてもすぐに緩んでしまいます。
夏は虫が入って来そうだし、冬は冷気が入って寒い。
なので、ガスを使っている時以外は洗濯バサミで留めていたのですが(ここでも大活躍)、
コードロックを付けてみました。
そしてテント本体の換気口は、紐→ゴムに。
こうすると、ゴムを『えいッ』と引っ張るだけでも結構閉まるので、お薦めです。

120219_21                       紐だと閉めた時に、長く垂れ下がるのが気になるし。

この状態だと、虫除け網はやっぱりきちんと閉まらないので、同じコードロックに通しました。

120219_23                                        これなら完璧。

つい調子に乗って、『なら両方ゴム紐にしようかな。』と一瞬思いましたが、
そうすると、どっちがどっちのゴム紐なのかわからなくなりそうなので、辞めておきます。

これなら、もう虫も冷気も入って来まい。

120219_22                                     嬉しくって何度も開閉。


でもこれ、とっても便利なのでお薦めですよー。

楽しい楽しい山道具の裏ワザ(改良)は、まだまだ続くのです。

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120219_24                           調子に乗って、掴みにくかったポケットファスナーもゴムに改良。

でもこれ、ゴムが伸び切ってからでないとファスナーが開かないので、これは大失敗。

改良じゃなく改悪だ(元に戻します)。
                

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2012年3月 4日 (日)

【もおすけ日記】厳冬期・ソロ八ヶ岳テン泊山行・4

最近ソロで遊んでいるばっかりの私。

さぶちゃんに『一緒に山行こうよ。』と言っても、

さ:『山なぁ。オレ、忙しいんだよ。ボードも行かなきゃ行けないし、ソロでも登りたいし。

   冬はあんまり遊んであげられないよ、悪いけど。』

ですって。

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プンスカ。

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最近すっかりヒツジ(執事)の仕事を投げ出して、雪と戯れている御様子。
遊んでもらえずスネオな私は、ここで悪態をついて憂さを晴らしております。

誰かもおすけと遊んでやってください、のもおすけです。
皆様おぱようございます。

三月に入った途端、寒いながらも春らしさを感じる信州ですが、皆様の所は如何ですか。

ほんとカレンダーがめくれた途端に、暖かくなりました。
まだまだ雪山を眺められる松本ですが、気が付けば早春なのですね。
早いなぁ。

それでは急いでレポもしていきましょう、厳冬期のソロでテン泊・八ヶ岳最終回です。

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ゴキゲンで下る硫黄岳。

120219_7

あっという間に赤岳鉱泉に到着しました。

ちょっとトイレに、と思って扉を開けようとしたら、小さな銀世界が。

120219_12


あんまり綺麗だったので、中から外をバックに。

 120219_13                     雪の世界でなければ、見ることの出来ない小宇宙。

こんな些細なことも、嬉くなってしまいます。
時間もたっぷりあったので、小腹の空いた私はここでランチタイムをすることに。

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も:『あ、グリーンカレーがあったな。あれとご飯とチーズでリゾットにしよう。』
  

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囲いのある外の休憩所で、コッヘルとガスを取り出す。
カレーと野菜とチーズとお水と・・・。

行者小屋のテント泊で凍ったご飯は、しっかりと固まったままだった。
ナイフを差し込んで砕こうにも、びくともしない。
岩のようだ。

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・・・・・。

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えーーーと。

ここでかわいい女子なら、行動食のおやつで済ますか鉱泉さんでカレーを頼む事でしょう。

でも、ほら、そこはもおすけ。

テーブルに置いた凍ったご飯にチャキーンと抜き出したピッケル。

 

.も:『えいっ、えい。』

 

.と、ピッケルで突いてご飯を砕き始めました。

ええ、鉱泉さんでご飯をピッケルで突いているオンナを見かけた方。
それは間違いなくワタクシです。もおすけです、おさるのもおすけでございます。
皆さん、うちの母には内緒にしといてください(そんなはしたない事、と叱られます)。

 

.

でも。

ピッケルで突いても、凍ったご飯は簡単には砕けてくれませんでした。
もっと力を入れたかったのですが、これ以上やるとゴンゴンとテーブルでうるさく、
隣でパンを齧っていたカップルに怖がられてしまいそうだったので、大人しく諦めました。

で、どうしたかと言いますと。

大きなおにぎり状の凍ったご飯は、そのまま鍋の中に投入されました。ちゃんちゃん。
残念なことにカレー味が足りず、お味はいまいちでした。

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75点なランチを終えて、下山です。

快晴の中、アイスクライミングに興じる人を眺めながら鉱泉さんを後にします。

120219_14


次回も晴れたらいいな。

 120219_15                            この景色は本当にご褒美です。

道すがら、これを見て思ったこと。

 120219_16                           『帰ったら、あんまん食べよーーーっと。』

標高も下がり、暖かい日差しを受けて美濃戸山荘に到着。

 120219_17                             凍った水が鍾乳石みたいね。

車に着いて、荷物を置いて着替えて。
最高の充実感で満たされる、このひと時が私は大好きです。

車を走らせ、何度も振り返って見てしまう。

も:『あんな高い所に、自分の足で登ったのかぁ。』

と、未だに思ってしまう山の頂。

120219_18


山を降りたばかりなのに、すぐまた『あそこに行きたいな。』と思ってしまうと
以前この八ヶ岳縦走の下り道でモリゾくん達に話したら、

モ:『さすがに登ってきたばっかりの今、そこまでは思わないな。』

と言われましたが、やっぱりすぐあそこに行きたくなってしまう。
季節を問わず、一年中山が大好き。

少しづつ小さくなる八ヶ岳を愛おしい気持ちで眺めながら、車は家路へと向かいました。

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も:『家に帰ったら、アロマオイルを入れて、温かいお風呂にゆったりと入ろう。』

寒いテントの中では、そんなことが最高の贅沢(幸せ)に思えます。

ゴキゲンな音楽を流しながら車を走らせ、今日は帰りに以前から立ち寄りたかったここに寄り道。

 120219_20                          釜飯と言えば、おぎのやさん。

横須賀に住んでいた頃、スキーの帰りに寄って買うのが最高に嬉しかった。
今は信州に移住しても、スキーより断然“山”。
山登りの帰りに買うのもオツなものです。

今回は極寒の中、いつもはズルしてしまうところを本に従って手を抜かず、
出来る限り実践してみました。

まだまだ出来ないことの方が多いけれど、また冬のテント泊をしたいな。

そう思った今回の山行でしたマル

120219_19

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2012年3月 3日 (土)

【もおすけ日記】厳冬期・ソロ八ヶ岳テン泊山行・3

ご飯も凍る。
もおすけも凍る。

自分が凍ってびっくりしたもおすけです、皆様こんばんは。

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そう、読んで字の如し『凍傷』。

気をつけていたにも拘らず、なってしまいました。
ホントびっくり。

その件も含めまして、ソロでテン泊・八ヶ岳山行3の報告でございます~。

(皆様も凍傷にはお気をつけあれ。)

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2012年 2月19日 快晴

AM4:30.

起きて一番に換気口から外を見る。
群青色の夜明け前の空に、阿弥陀岳だけが東の朝日をほのかに受けて白く光っていた。

かっこいい。

120219_


素敵だ。

次は阿弥陀岳に登りたいな、そう思った。

上半身だけシュラフから出して、朝食を作る。

ドライフーズのトマトスープ&チーズでトマトリゾットだ。
これがすこぶる美味しかった。
これから私の山ごはんの定番となりそうな予感。

甘いパンを少しと、カフェ・オ・レで〆て、一気に片付けを。
6:30にテントまで撤収している人は、私以外いなかった。
ここから山頂までは近いから、帰ってきてから撤収するのだろう。
でも、私の今日の目的は硫黄岳。
帰り道の途中ともなるので、まずは荷物を全てパッキング。

雲ひとつない快晴の今日、昨日のリベンジでよっぽど赤岳に行こうかと迷うが
今日の天気と日曜でもあるので、登山客が増えて登りにくいだろう。
そう思って赤岳はまた次回にすることにした。

アイスクライミングする人にとっては、格好の場・大同心と小同心。
ここのルンゼの氷を登ります。

120219_1                             あー、アイスクライミングもまたしたいなぁ。
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行者小屋から赤岳鉱泉までは、あっという間。
荷物をここでデポして、いざ硫黄岳へ。

登っている最中には、木々の間から八ヶ岳の山々が。

尾根筋がかっこいいぞ、阿弥陀岳。

120219_2


そして本日も業務用冷凍庫。

120219_3_3                         先日の写真とは別物です(でも風景はおんなじ)。

樹林帯の中を、てくてく登る。

視界が開ける森林限界線。
この景色が大大大好きなのだ。

今日は無風で、最高の山日和。
ゴキゲンで登って行く。

もうすぐ山頂。頑張れアタシ。

120219_4


危険なところもなく、無事に山頂に到着。

想像していた通りの最高の景色が待っていました。

120219_5                                  懐かしいよなぁ、硫黄岳山頂。

初めてここにサトちゃんやモリゾくん達と来た時は、周囲の山々もよくわかっていなかったけれど。             

あれから一年経てば、ここから見える山々も覚えました。

かっこいいなぁ、赤岳。

 120219_6                      尖がっているのが赤岳。右の荒々しい山が阿弥陀岳。

初めてソロで登った硫黄岳、側にいた方に写真を撮ってもらいました。

 120219_8                               北アルプスをバックに。

雪のかかった爆裂火口を見ると、粉砂糖のかかったガトーショコラを思い出すのは私だけ?

120219_9                         そしてショコラが食べたくなります。

いつか厳冬期の八ヶ岳縦走したいなぁ。

 120219_10                     そう思うってことは、いつか行くんだろう(私の事だから)。

周りの景色をたっぷりと堪能してから、山頂をあとにしました。

  120219_11                        登りも下りも楽しい晴れの山でした。

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2012年3月 1日 (木)

【もおすけ日記】厳冬期・ソロ八ヶ岳テン泊山行・裏ワザ編

読んだら実行・即実行!のオンナ、もおすけでございます。
皆様こんばんは。

何の話かと申しますと。

先日から繰り返し読みふけっている『岳人・二月号』。
私の大好きな天野和明さんの文章、とても為になります。
読みやすく、それでいて心と頭にしっかりと残る。
ならば即実践してみようじゃあないか、と言うことで今回の冬山山行。

実際に行ってみての、反省点&改良点です。

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■要検討事項

・全てのものが凍る。

コンタクト、ご飯が凍るなんて知っていましたよ。
でもね、全てが凍るんです。
コンタクトケースの中から、コンタクト水、化粧水にクリーム、日焼け止め。
外気に影響されにくい保冷バックの中のご飯に牛乳、野菜に卵まで。
一番びっくりしたのが、歯磨きしようと歯ブラシを口に入れたら、

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ゴリゴリ。

.

え??ゴリゴリ?

と思ってみてみると、歯ブラシの毛先まで束になって凍っていました。

ヤツはほんのちょびっとの水分も見逃してはくれません。
さすがはヤツ。業務用冷凍庫です。

でも懐に入れて温めるものが、上記の他にもカメラに携帯、ガスのカートリッジに
メガネに水筒となれば、懐は大黒様か恵比寿様。
お腹周りはパンパンです。
(そして冷えて寒い。)

そこで改良点。

・ご飯は薄く小さく握ってジップロックに。

ちょうど小さなホットケーキのような大きさ・薄さ。
これならその都度お鍋に必要量入れればOKだし、凍ってもすぐに溶けます。

・野菜も予め火を通しておく。
 外気温が低いとガスの使用量が増えるし、凍ってしまうなら火を通しておいた方が美味しい。

・化粧クリームは持っていかない。馬油で代用。これなら指の温度で溶けやすい。

・牛乳はペットボトルじゃなくて、小さなサーモスに入れる。これなら凍らない。

.

あ。
サーモスは、中味は凍りませんでしたが、内蓋が凍って飲もうとしても開きませんでした。
恐るべしヤツ(ヶ岳)。

温度に関しては、いかんせん敵うものではないのでこの位で。

■他の改善点

・就寝用の薄い靴下を。
 登山用の分厚い靴下にテントシューズを履くと、きつくて寝苦しい&疲れが取れない。
 薄手の靴下を持っていく。手袋も同じく、緩めのものを。

・シュラフカバーのわかりやすい所に、前後がわかる様に名前を。
 ジッパーのない筒状のカバーなので、暗いと前後がわかりにくいため。

・ナイフは薄手のものを購入。
 今までは山ほど機能の付いていた重いコレでしたが↓

120218_8                    大は小を兼ね過ぎた多機能。重い以外の何ものでもない。

これでは重過ぎて首から下げられない。雪山のテント泊では雪崩などを考慮したら
いつでもテントを裂いて呼吸・脱出が出来るように、寝る時もナイフは首から下げておかなければ。

と言うことで買いました↓

120218_9                            今度は最少機能のもの。極端なワタシ。

ついでに細引きも買って、ちょいとここで細工を。

ナイフ、ホイッスルそれぞれを糸で留めて固定します。
こうするとナイフは重みで真下に来た時、ホイッスルは胸元の高さに来ます。
だから、いざ笛を鳴らさなければいけない緊急時(私にとっては熊が一番想像しやすい)、
すぐに吹けるというもの。
逆にナイフは手元に近い方がいい。なので真下がベスト。

120218_10                            使いやすさ200%。もおすけオリジナル。                   

そして細引きの長さは、たすき掛け(斜め掛け)出来る長さがいいです。

滑落などした際に、細引きで首を絞めてしまうこともあるので、片腕を通しておいた方が
安全です。

う~ん、我れながら素晴らしい。
素敵にナイスなアイディアだ。

皆様も宜しければ、是非真似てみてください。

.

■他にも、山で使えるもおすけ的裏ワザ(小ネタ)を。

.

・サングラスケース(袋)を半分に折り返して、二重にしたガスバーナーケース↓

120218_11                        サングラスに付いてるこの袋、使わないのは私だけ?


これに入れてコッヘルの中に入れれば、鍋もバーナーも傷付かず安心です。
バーナーにはプラスチックケースが付いていたのですが、嵩張って場所をとってしまう。
ガスと共にお鍋の中に入れれば、動かないのでどちらも痛みません。

.

・テント本体とフライヤーは、予めセットしておく。

私はエアライズ1を使用していますが、フライヤーの奥2箇所は予めジョイントしておいて
丸めてたたんで収納。
こうすると激寒の時や、強風の時でも設営がしやすいです。
これは今回の山行で思いつきました。

これと似ていますが、

・テント内に予め細引きを張っておく。洗濯ばさみもつけておく。

細引きは二本をねじって交差して張っています。テント内物干し竿。
ねじった部分にタオルなどは挟んでぶら下げられるし、洗濯ばさみはヘッドライトやゴーグル等
重いものをぶら下げるのにGoodです。

この洗濯ばさみ。

お菓子や、食べかけのパンを閉じるのにも便利。
何にでも使えて非常に便利なので、私はザックの天蓋内にも常に一つ付けています。

・お菓子はジップロックに入れない。

私はジップロックつきのお菓子は、そのまま持っていってました。

が!

これが冬山ではとても使い物にならなかった。

これは意外に思う方も多いでしょう。

でも、

『冬山では、いかなる時も手袋を外さずに作業できるように。』

岳人ではこう書かれていたけれど、実はこれが一番難しかったです。
特に山行用の分厚い手袋。

高所では、手袋を外す事が危険です。
でも、お菓子のジップロック。
これ自体が寒さで硬くなっていて、手袋をしていると余計に開かないのだ。

.

ヴーーーーーン (←かなり怒りの、ヴーーーン)。

.

どんなに頑張っても、ちっとも開かない。

しまいには、ジップロックの下を切り裂いて飴ちゃんを舐めました。

些細な事で、時間がかかってしまう。
これで寒さも増すし、疲労も増える。

こういう時間を短縮する為にも、おやつ(行動食)は全てひとまとめにして
つまみのあるジップロックに入れる。
これで解決されると思います。

あと個人的には、

・登山届けを予め予定山行以外の連絡先など記入しておく。
・割り箸ペグは事前に作っておく(これは当たり前ですね。現地で作ると自分が凍ります)

など。
今回、経験したことのない寒さでいろんな事が学べました。

.

で、厳冬期の八ヶ岳山行。
二日目の報告は次回のお楽しみで。

もおすけでした。

.

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