ついに。
ついにこの日がやって参りました。
今は、春ものの新作が入荷真っ最中。
トーテムポールの様に積み上げられたダンボールから、商品に値札付けをして。
もおすけがEPIのガスを店頭に並べていると。
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お:『あの…、もおすけさんですか?』
も:『え? あ、はいッ、そうですっ!』
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そのお客様は、なんと白馬からお買い物に来て下さいました。
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お:『いつもブログ、楽しみにしてますよ~、でもほんと気をつけてくださいね。』
も:『はい、ありがとうございます。ちょうど姉からも昨日“山は気をつけてね、特にソロ!”
って、メールもらったところなんですよー。』
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それにしても、姉も何処でソロなんて言葉を覚えてきたのか。
なんとそのお客様も、白馬三山に魅せられて移住をされた方とあって、すっかり意気投合。
仕事を忘れ、暫し歓談(おっと店長にはここ読まれたくなし)。
今年も登る白馬山荘に、都合がよければ是非ご一緒しましょう♪とお誘いして
仕事に戻りましたが。
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いやぁ、照れますなぁ。
こっちはすっかり“素”で、仕事してますから。
一番に思ったことは『ああ、今日は頭モジャってなくてよかったー。』でしたし。
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皆様こんにちは、おさるのもおすけでございます。
その後、昨日一日がとっても楽しくお仕事できたのはいうまでもありません。
びっくりするけど(恥ずかしいけれど)、ブログを読んで下さっている方にお会いできるのって
嬉しいです。
とっても。
『今日は更新しますから!』と、そのお客様と約束したので、一日遅れではありますが。
またまたすっかりサボっていたブログ、ようやく更新です。
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2012年 3月22日 (暴風)
大変な思いをして五竜から帰ってきた、私と甥っ子。
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も:『どうする?明日。天気はどう見てもよくないけど。』
り:『でも折角来たし、もおすけと一緒じゃないと登られへんから行きたいな。』
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そう、天気がよかったら甥っ子・リクは初の雪山登山だったのだ。
まずは赤岳鉱泉。
天気がよかったら、硫黄岳まで。
でも、天気図を見ると明日は朝から雨。
でもでもこの日の為に、私はウニゾウ・リンちゃんからレインウェアを借りていたのだった。
リンちゃんとリクは、背が全く同じ180cm。細身で手足が長い所もそっくりだ。
とりあえず支度を済ませ、明日の朝の天候次第で最終決定。
疲れていたリクは、お休み三秒で眠りに落ちていた。
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2012年 3月23日 (雨)
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朝。
何とか天気はもっていてくれてる。
ならば出発。
もおすけ号初のドライブスルーで、朝食をゲット!
いやはや、天気が悪くっても楽しいねー(楽しいのはいつものことだけど)。
昨日、八ケ岳山荘さんに電話で確認したら、美濃戸口まで上がれると言う。
ちょびっと緊張して、林道を入る。
するとどうだ。
途端に深い轍で、もおすけ号は車体の底をゴリゴリと擦っているではないか。
リクはビクつく。
この子は私と違って、慎重派。
私はビビリのくせに、単純に面倒と言う理由で大胆な行動に出る派(そしてすぐ後悔)。
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も:『ひ~え~~。』
と、かなりビビリながらもなんとか美濃戸口に到着。
駐車場には一台も車なし!
こんなの初めてだ。
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も:『行きはいいんだよ、行きは。問題は帰り。帰りは、チェーン着けようね。』
り:『絶対。』
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と、買ってまだ封も開けていないチェーンをここで登場させることになった。
『着けた事ないけど、(さぶちゃん達が)着けてるの見たことあるから大丈夫でしょ♪』
とまた適当発言したら、リクは更に不安の色を濃くしてましたが。
まあ今心配しても仕方なし(もう登ってきちゃったし)。
アイゼンをつけてとにかく出発!
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リクにとっては、六甲山・ピラーロックの初登山の次が、このアイゼン着けての冬山山行。
いきなり飛びすぎだとは思いますが、ここは楽しんでもらわないと。
天気良ければ、硫黄岳からの景色を見せて
り:『うわーー、山最高、信州最高!よしオレも移住しよう♪』
位に思わせたかったのだが、さすがに段階を踏めと神様は言っているらしい。
今日は赤岳鉱泉まで。
それでも初の雪山、初アイゼンになかなか楽しそうなご様子。
も:『アイゼンてさ、楽しいよね。』
り:『うん。すごいな、これほんとに滑らへんな。』
アイゼン好きなとこは、同じ血が流れている様で。
二人でテクテクと、緩やかな道を歩く。
すげー、雪山だー。
リンちゃんに借りたウェア、おやびんから借りたアイゼンでちょっとした今時の山男子に見えます。
も:『いいねー、イッパシの山屋さんに見えるよ。今日は三歩クンの世界だよ☆』
背格好だけでなく、キャラも若干ウニゾウに似ているリク。
ウニちゃんと歩いているみたいだ。
リクとウニ。いつか会わせたいが共に人見知り(無言の対面か?)
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途中、水飲みタイムを入れた時に辺りを見回す。
今日も上空は風が強そう。
山に入った途端に、降り始めた小雪は、しっかりとした雪に変わっていた。
雪深い景色さえ、初めて見るリク。
ゲレンデの風景とはまた違う、自然の中の雪景色に感動。
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ストロークの大きいリクは、当然足跡の歩幅も大きい。
小さ目に、と教えてもが体力勝るのか、大きな歩幅でグングン歩く。
さすがにちょっと疲れて休憩を入れて『あともう少しだね。』と言って歩き始めたら、
赤岳鉱泉はすぐそこだった。
うーーん、何度来ても直前の風景が覚えきれないなぁ。
(小屋を見て、いつも気が付く。)
り:『うわ、すげー。あれ何?』
も:『あれはねー、赤岳鉱泉名物“アイスキャンディー”でございます。』
初めて目にするアイスキャンディーに驚くリク。
すげー、三歩クンの世界だー、もおすけもあれ登るの?
うん。
凍った滝だけどね。(そしてよく落ちるよ。)
でも楽しいよ。(いずれは君も)。
こんな天気だからか、鉱泉には誰もいなかった。
外の休憩所で荷物を下ろし、お湯を沸かす。
この時の為にスーパーで『好きなカップラーメン買いな。』と、選ばせていたのだった。
もおすけは辛い韓国ラーメン。
リクは激辛キムチラーメン。
似たもの同士。
お湯を入れて待つこと三分。
なんてことないカップラーメンが、最高に美味しい瞬間だ。
リ:『美味しい。』
も:『でしょ?山で食べるラーメンて、何でこんなに美味しいんだろうって思うくらいに美味しいんよね。』
り:『うん。ほんと美味しい!』
激辛ラーメンに更にコショウ。コショラーな私達。
あっという間に二人共完食。
大満足。
そうなると、急激に今度は寒さが襲ってくる。
も:『お茶の用意もして来たけどさ、寒いし小屋の中の様子も見たいだろうから中に入ってお茶頼まない?』
り:『うん。』
小屋の中も興味があるようだ。
いいぞリク様。
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小屋の中には、一組のご夫婦がストーブに当たっていた。
リクは紅茶、もおすけはホットミルクを頼む。
ご夫婦と話をしている間にも、リクはずっと小屋の中をあっちこっち見ていた。
飲み物が出来上がり、至福のブレイクタイム。
外は雪。ストーブに当たりながら熱い飲み物がある幸せ。
関西から来たその御夫婦は、赤岳狙いだったがこの雪で諦めたと言う。
そう、外は三月下旬とは思えないほどの真冬並みの雪景色だった。
まったりとストーブに当たっていると、眠くなってくる。
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も:『もうこうなるとさ、一気に泊まりたくなるよね。帰るのめんどくさい。』
り:『いえいえ、明日は働いてください。』
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ちぇ。
明日は仕事か。
泊まりたくなると言うとウンウンと頷いていた彼だが、そこはもおすけより大人だった。
ああ帰りたくないけど帰らなくちゃ。
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も:『よし、重い腰を上げて帰るか。次は温泉だー♪』
次のお楽しみを目の前にぶら下げて原動力として生きるオンナ・もおすけ。
(そうでないと動かない ぐうたらとも言う。)
ご夫婦と鉱泉のスタッフさんにお礼を言って帰る支度。
また来るからな、赤岳鉱泉(イエイエ今度は硫黄岳登らせて下さい)。
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今度は夏山がいいね。
私も来た事ないし(八ケ岳は、冬山でしか来たことがないのです。)
下りはあっという間で、無事駐車場に到着。
『50秒(タイヤ一本)で装着!』というチェーンに二人ですったもんだして15分以上かかって一本装着。
でも、もう一本は三分で完了。
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よしもう覚えたこれで冬道も完璧やったねアタシ(と、また図に乗る)。
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帰りは諏訪の片倉館と言う重厚な文化財的建物の温泉で3日間遊び疲れた体を癒す。
帰りの車の中でリクは、お腹が空いたようで紅茶パン・お煎餅・うまい棒・ハーバー・そして
私の分のうまい棒まで食べていた。
帰りには、かの“おぎのや”さんで再び釜飯を買い、夕飯はこれとお味噌汁。
『これだけで、もうめっちゃ美味しい。』と、あんなに車の中でおやつをパクついていたにも拘らず
あっという間に完食。
となると、お次は猛烈な眠気に襲われてくるのは必至。
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リ:『あかん、もう眠い。』
とリクは、本日は最高速度で眠りに落ちていったのでした。
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甥っ子と登るお山。
小さな頃、お手々をつないで一緒に散歩をしていたリクと山に登れるなんて。
実はリクよりもおすけが、最高に楽しかったのでありましたマル
アイゼンを片付けるリク。すっかり山屋さんに成長した風情。
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←魔王(姉)に感謝。『りくちんを産んでくれてありがとう。』byもおすけ。
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