【もおすけ日記】新表銀座縦走・上高地まで駆け抜けろ!6
ある日の私。
道の駅で“カンゾウ”なる山菜を見つける。
こんなん、横須賀でも関西でも見たことないやー。
一瞬買おうかと思ったが、“イヤ待てよ、そこらに生えてるかもしれない。”と
かんぞうをじっと見る。
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ジーーーーーーー。
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そして二~三日後、通勤途中の土手で似た色の草を発見(運転中)。
二日ほど行き帰りに観察して、三日目の朝。
少し早起きして、行きがけにむしってビニール袋にポイッ!
で、職場に着いてから、
も:『ササキさ~ん、これって“カンゾウ”ですか?』
サ:『どれどれ?これ、夏に黄色い花が咲いてたか?』
も:『移住したばっかでどんな花が咲くか、知りませーん♪』
サ:『多分、カンゾウ系の葉っぱだと思うけど。』
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ジーーーーーー。
.
も:『ヨシッ!折角摘んだのだから茹でてみよー!そいでもって危険そうやったら辞めとこー。』
と、誰に宣言してるんだか、一人事務所でテンション上がる私。
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そして、お昼休み。
早速 湯掻いた。
迷うことなく鍋に投入。
そしてあっさりとラーメンに乗せる。
事務所のキッチンはもはやワタシの台所。
も:『お腹痛くなりそうだったら、やめればいいもんねー。』
とか言いながら、時間差攻撃と言う単語を知らない私はパクパクと食べる。
結果、お腹は無事でした。
これはヤブカンゾウという山菜のようです。
人類はこうして食べれるものを覚えていったのね。
考えてみれば、小さい頃から私は『うん、これ美味しそうだ。食べれるかな。』と
思うが先か、何でも口に入れていた。
今までよく毒草に当たらなかったものだ(野生の勘かラッキーなのか)。
ちなみにこのヤブカンゾウ。
この新・表銀座縦走にも炒めて持って行きました。
そんな表銀座縦走の報告・続きです。
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表銀座側の影が、西側にくっきりと見える朝。
綺麗です。
サクサクと歩く私達二人(だけ)。
蛙(げえろ)岩まではトレースがありました。
問題は、ここの通過。
冬道は岩のトンネルのような隙間を通過するのですが、いかんせん荷物が大きい。
シュラフマットも外付けの私達には、およそ通過は不可能だ。
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も:『右側はダメだわ。この先断崖。そっちは?』
さ:『こっちは夏道なんだけど・・・切れてるよ。嫌な雪のつき方してる。』
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クライマーでない方のために説明をしておきますと、切れてるとは断崖絶壁で切り立っている状態のこと。
となると、やはりザックを降ろして通り抜けるしかありません。
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も:『私が先行くわ。』
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小さい私が先に行って、後から荷物を押し上げてもらうなり何なりすれば、
さぶちゃんが通れるかもわかると言うもの。
でも、行けるとこまで行きましたが、やっぱり通れない。
出来れば荷物を外すのは、危険だけど仕方ない。
荷物を外し、ショルダーにピッケルを掛けて雪に打ち込み、這いつくばって登る。
でも吹き込んでいて人が通っていない岩陰の雪は、ふかふかで足が太腿まで埋まってしまう。
時間が経てば経つほどしんどくなる。
とにかく夢中で上まで上がる。
片手でザックを引っ張り揚げる。
でも23kgくらいはあるだろう。
マットも岩に引っかかったりで、上ってこない。
も:『いっつも壁で自分の体を支えてるんだから、引き上げられるはず!んーーーーーっ!!』
と、ボルダリングジムの時を思い出し、自分を鼓舞する。
そうでもしないと、上がってくる気配が全くない程に重かった。
下にいるさぶちゃんも、自分のことで精一杯。
私の荷物を押し上げる余裕はない。
片手で持ち上げる。
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ん゛ーーーーーーーッ!
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やっとの思いで引き上げる。
さながら洞窟から這い出てきたかのようなショット。
さぶちゃんも続いて荷物を持ちながら、上がってくる。
さぶちゃんの方が、更に重い。
引っ張りながら押しながら、何とか引き上げ、さぶちゃんも無事通過。
ここでこんなに苦労するとは思わなかったね、と二人。
しょっぱなで『あれ、ここで撤退?』なんて言葉が一瞬頭をよぎった程でした。
ザックを背負って、再び出発。
ここからはもうトレースもありません。
雪の状況もわからないので、更に慎重に進んでいきましょう。
去年もここで撮った道標の所で一枚。
今日は最高のお天気。
降りたりを繰り返して。
途中、雪庇には大きなクラックがいくつも出来ていてヒヤヒヤさせられました。
この横を通る恐怖ったら。
そして大好きな空中散歩道。
今年は雪が付いていませんでした。
やっぱりここは撮らなくちゃね!ってことで、さぶちゃん。
続いて私。
やっぱりここはいつ通っても楽しい場所です。
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鎖場などを経て、最低鞍部に到着。
この後は、去年本当に怖かった大天井の直登コースが待っています。
ここで少し休憩して、体勢を整えてから直登に臨もうってことで小休止。
いやー、裏銀座とクリームチーズパン、似合うねぇ。
一口食べてからでないと写真が撮れない私は、母譲りの待てないさん。
ここでさぶちゃん。
おもむろにジップロックを取り出して、ミックスナッツを齧る。
ちなみにさぶちゃんは、ジャイアントコーンが大好きだ。
レーズンやアーモンドの中に、このジャイアントコーンをたくさん入れて持って来ている。
それを見た私。
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も:『くるっくー。』
さ:『え、何?』
も:『くるっくー。』
さ:『ああ、欲しいの?』
も『くるっくー。(そう、ジャイアントコーンちょうだい♪)』
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無言で手のひらを差し出す私。
袋の中から取り出そうとするさぶちゃん。
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も:『レーズンはいらない -_- (←ここだけ日本語)。』
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するとさぶちゃん。たくさんジャイアントコーンを取ろうとするので
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も:『くるっくくるっくー!』
さ:『ぁあ!?…二個でいいんだな?』
も:『くるっくー♪(そう。)』
.
私は食いしん坊なので、人の食べているものが欲しくなります。
なので、いつもさぶちゃんのおやつを一口奪っています。
でもさぶちゃんは『ちょっとちょうだい。』とか、今まで言ったことがありません。
(と書いてて気付いた。)
さぶちゃん、えらいねぇ。
(でももっとクライマーとしては、違うとこを褒めて欲しかろう。)
さあ、いよいよ直登です!
.
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コメント
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■DAITENさんへ
私が覗いた右側からだったんですね。
今回は切れていて、とても通れる感じじゃなかったです。
雪山は、雪の付き方・状態と天候で、危険度(厳しさ)が驚くほどに
変わりますね。
吹雪の独標と晴天のそれでは雲泥の違いでしたから。
今回もそうです。
山はやっぱりすごいなぁ。
投稿: もおすけ | 2012年5月17日 (木) 08時07分
蛙岩、無事通過おめでとうございます。
4月初旬の私の山行では、岩の隙間は最初からパス。
空身でのルート偵察に時間をかけました。
結局、ペンキ文字「冬季ルート」の50cm右側の岩場を
わりと楽に突破しました。
(雪の付き具合によっては厳しいかも)
姉さんたちの方が、私よりかなり苦労してますね。
何かにつけてワイルドな所は見習いたいですが。(笑)
その頃私は槍にいましたが、3週間で山の色がすっかり黒く
変わっていて、少し寂しい気分でしたね。
投稿: DAITEN | 2012年5月16日 (水) 05時23分
■岳さんへ
ニャンコのお耳の真正面に住んでらっしゃるんですか?
それはうらやましい。。。
ご心配頂き、ありがとうございます!
一応よぉ~く確認したので大丈夫でした♪
山での実験はコワイですから、それはしないと思います。
それにしても信州の山菜って美味しい・・・(^-^*)
投稿: もおすけ | 2012年5月15日 (火) 22時25分
こんばんは
猫ミミの正面に住んでる岳です。
信州には、野にも、山にも美味しい食べ物があるけど、
変なもん食べないでね~
(北海道の人が召し上がった「トリカブト」もあったし・・・
山でも、食べ物でも実験は止めましょうね
投稿: 岳 | 2012年5月15日 (火) 21時38分