【もおすけ日記】笠新道から登る笠ヶ岳・4
おそろしや年賀状。
まだ取り掛かっておりませぬ。
年末は例のごとくお山に行くので、それまでには書き上げないと。
嗚呼そしてブログも、年内の山行は年内に書き上げたかったのだが、どうやら無理そう!?
(うっすらとまだ自分に期待している能天気なワタシ)
万里の道も一歩から。
あ違った、千里の道も一歩から(大きく取り過ぎた)。
いつか追いつくさ、まずは笠ヶ岳の報告・4でございます。
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2012 9月5日 夜
さんぱちさんと外で夕暮れの中、夕食をとる。
その後はさんぱちさんのお部屋にお邪魔して、これまでの話や明日の予定など。
寝る前にトイレを…と、あ~あ ちょびっとめんどくさいな、と思える山荘まで登る事10分。
ヘッドライトの灯りで階段状の岩場を上がるのは、転びそうで慎重になる。
とゆっくり上がっていると、雨がポツポツ。
濡れるとダウンがしぼんじゃうからその前に小屋に着かなきゃ、と急ぐも
あっという間に土砂降りに。
辛うじてびしょ濡れになる前に、小屋の玄関に駆け込めた。
登山は速く歩けなくてもいい、という意見もあるが、私はそうは思わない。
こんな雨じゃなくても、雷や吹雪などの悪状況下では危険を回避するために
一刻も早く安全な場所に移動できるという事は、安全な登山と言う意味でも大切な事だと思っている。
急いで逃げなきゃいけない時に、バテてしまっていては逃げ遅れるもの。
皆さんはどう思いますか?
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話を戻して。
小屋に入って、ダウンを脱いで付いた雨粒をバフバフとはたき落とす。
そんな事をしていたら、後ろのテーブルから
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お:『あー、山頂のスプーンのお姉さんだ。』
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と声が。
びっくりして振り返ると、山頂で一緒にスプーンを探してくれたおじさん達だった。
スプーンはあった?ええお蔭さまでありましたありがとうございました どこにあったの?
アハハそれが恥ずかしながらテントの中だったんですよーお騒がせしました、等と会話をしてトイレに行く。
すると、アケミちゃんがやってきて立ち話。
仕事が終わったらテントに行っていい?うん、もちろんだよと返事をしてテント場に戻る。
土砂降りの通り雨は、この時すでに上がっていた。
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さ:『降りてくるライトの灯りが余りにゆっくりやから見とったわ。』
も:『だって滑りそうで怖いもん。でも行きは濡れずに済んだんだよ、すごいでしょ!?(←得意気)』
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そんな話をして、テントに戻る。
しばらくしてからアケミちゃんがスタッフのお友達二人を連れてやってきた。
もおすけのソロテントに女子四人。
横並びに体育座りで『どう見てもビバーク状態だね。』と笑いながら話す。
聞けば今日、私とさんぱちさんが最後の稜線でどんどん離れて歩いていくのを望遠鏡で見ていたと言う。
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ア:『最初は近かったのに、どんどん離れて しかも女の子がすごい勢いで登ってくるから
きっとケンカして頭に来た女の子が 一人で先に歩いてきたんだ、と思った。』
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これには私も大爆笑。
そうか、私らの動きはそんな風に見えたのね、確かにそう見えるよねー、と想像しては笑った。
山の時間としては遅い九時過ぎに、解散して眠りにつく。
雨上がりの澄んだ空気が心地よい 笠ヶ岳の夜でした。
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2012 9月6日 雨
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雨音で目が覚める。
あーー、雨かーー、本降りの中で撤収&続いて次のテン場で設営と言う連泊は初めてだなぁ。
いやーどーしよー、停滞もありかなー、でも停滞して明日晴れたら残念だしなぁとあれこれ悩む。
雨音が大きいので、隣のテントにいるさんぱちさんにメール。
時間はあるから一時間待って、それで停滞か進むか決めよう、と。
そして二度寝。
大好きな二度寝。
起きたらほぼ止んでいたので、いそいで撤収&出発だ。
そして歩き始めたら、再び雨。
強い雨。
指先が濡れて冷たくなってきた。
抜戸岳もこんな雨だからカット。
弓折岳もカット。
晴れてたら最高の稜線歩きだったのに残念よねー。
でもいつか絶対また来るもん!(しかも快晴の日に)
と、一人ココロの中で思いながら無言で歩く。
ようやくの思いで弓折岳分岐に到着。 折れたの?折ったの?弓折岳分岐。
ここには数名、それぞれ休憩を取っていた。
小雨の中、私達もようやく腰を下ろして休憩。
菓子パン食べて、うまい棒食べて、少し元気出たけどまだここから一時間強あると聞いて
まだそんなにあるの?もういいよー、と昨日元気に笠新道を登ってきたヒトとは思えない弱音を吐く。
天気が悪けりゃテンションガタ落ちな私。
それでも行かなければ。
歩かなければ、目的地に辿り着かない。
当たり前のことを山は教えてくれる、と思ったかどうか。
まだまだかかるのかなー、と思っていたら 霧の晴れ間から小屋が見えた!
あーーー、もうここまで来たのかー、小屋が見えるとホント嬉しいよね、もおすけ元気出たよ、と
途端に元気になってさんぱちさんに話しかける。
本当に視界が悪かった中、小屋が見えると嬉しいものです。
赤い屋根の山小屋、登山者にとってこれほど安堵するものはありません。
運がいいことに、ここらで雨もようやく上がり、テン場について荷物をおろす。
テント設営&受付をしに小屋へ行く。
ここには去年、三俣山荘で一緒だった桂ちゃんが働いているはず。
手土産のお菓子を持って伺うも。
何と桂ちゃんは、今日下山したとのこと。
うわー残念、会いたかったのにー。
スィーツ好きの桂ちゃんに持ってきたクッキーの箱は雨で濡れて角が潰れていた。
でも、せっかくだから皆さんでどうぞ、と渡すと受付のお兄さんはコーヒーをご馳走して下さった。
ありがとう、珈琲もスタッフさんの心も温かい双六小屋。
食べかけのきゅうりはご愛嬌。
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私はさんぱちさんのくれたスィートポテトを、さんぱちさんはお酒とマルタイのとんこつラーメンを。
その後、私は寒かったのでお昼寝、さんぱちさんは向かいの山まで散歩(後で聞いて昼寝した自分を悔しく思う)。
広々とした双六小屋。 byさんぱち
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夕食は信州の特産麺・おざんざを使った天麩羅うどん。
もちもちの麺はかなり美味しゅうございます。
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昨日より冷え込んだ夜、明日に期待を持って眠りに就くことにしました。
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
もっくんへ
そうそう、私も同感です。速く歩ける上でゆっくり歩く、と言うのはいいと思います。
それにしても10kg減とは、大きく出ましたね。
登り始めにヴァームウォーター、登り途中からはポカリ系で10日に一回登りに行く。
低山でもオッケー。
これだけで大概やせます。
自分の体を作っているものは口から入るものだけ。
行動食も炭水化物だけでなく、いろんな栄養素を取り入れるとバテにくいし、体力も付きます。
後は禁煙。これできたらもっと軽く動けるんだけど、厳しいかなー。
投稿: もおすけ | 2012年12月23日 (日) 03時30分
おひさしぶり~~。
今年ももう僅かですね。
で、本題。
『 登山は速く歩けなくてもいい 』
の部分ですが、僕もそうだと思うよ。
ただ、『 速く歩かなくてもいい 』
というならわかります。
もっとも僕の場合は前者の『 歩けなくても 』になってしまってます。(汗
正直、今年は色々とバテバテで穂高の時は悲惨の一言だったよ。
来年の白馬までに10 kg ダイエットして少し楽に登れるようにする!
これを目標に頑張ります。
くれぐれも冬山、お気を付けください。
投稿: もっくん | 2012年12月22日 (土) 02時23分